新入社員のためのビジネスマナーシリーズ「敬語編 」。
ブロガーの のぞみんです。
今回は、ビジネスマナーの基本として「敬語の使い方」についてご紹介いたします!
言葉の使い方次第で、あなたへの評価がガラッと変わりますので、ぜひこの機会に間違いがないか、見直してみてください。
敬語について
日本語は、相手に何か伝えるときに、年齢や経験の違いなどによって、言葉の表現を使い分けする文化があります。
たとえば、動詞の「言う」は、「おっしゃる」や「申す」などの別の言い方ができますよね。
社会だと、上下関係をはっきりさせるために敬語が使われます。
社会人は、恥をかかないためにも「敬語」を身につけなければいけません。
一例をあげると、「荷物を持ちましょうか?」と「荷物をお持ちいたしましょうか?」では、後者の表現のほうが美しいですよね。
言葉の使い方にはルールがあり、正しく敬語を使い分けできていないとあなたの意図するか否かにかかわらず、相手を傷つけてしまったり、失礼な発言によって自分の評価を下げてしまったりします。
たとえば、画像のように、
知識がないと、 自分が気づかないうちに相手に失礼なことをいってしまっている可能性があります。
ちなみに、画像の男の子がなぜ怒られているかわかりますでしょうか?
「了解です」はあくまで丁寧語あり、聞き手に敬意を表す「謙譲語」を使っていないからです。
中には、「別にいいよ」といってくれる上司もいるかもしれませんが、「 不快に感じる人がいる」ことも事実。
基本的に、取引先もしくは上司には、相手を立てる表現【尊敬語、謙譲語】で話さなければいけません。
よって、この場合は「かしこまりました」もしくは「承知いたしました」を使うことが正しい答えとなります。
このように、相手を見極めて言葉を選ぶことは社会人にとって必須のスキルであり、また相手を立てるにしても、「敬語」の知識がないと使えないため、勉強しなければなりません。
逆に、正しく敬語を使い分けできていれば、「礼儀正しい人だ」、「日本語の基礎がしっかりしている」などと一定の評価がされますので、使い方に間違いがないか、この機会にみなおしてみてください!
敬語の仕組み
それでは、敬語の仕組みから解説していきます。
基本は大丈夫だという方は、「敬語一覧表」からご覧ください。
まず、敬語は、4種類あります。
※表は5種類になっていますが、本記事では「謙譲語1」と「謙譲語2」をまとめています。
1.尊敬語
尊敬語は、相手を立てるときに使います。
<該当語例>
- [行為等(動詞,及び動作性の名詞)]
いらっしゃる,おっしゃる,なさる,召し上がる
お使いになる,御利用になる,読まれる,始められる
お導き,御出席 (立てるべき人物からの)御説明 ,- [ものごと等(名詞)]
お名前,御住所 (立てるべき人物からの)お手紙 ,- [状態等(形容詞など)]
お忙しい,御立派
たとえば、尊敬語を使って「部長は、来週秋田へ行くんですか」とたずねる場合は、「行く」の部分を「いらっしゃる」に変えて、「部長は、来週秋田へいらっしゃるんですか」と「部長」を立てる述べ方で話さなければなりません。
2.謙譲語
謙譲語は、自分側の動作に対して使い、へりくだった表現で相手を立てます。
<該当語例>
謙譲語1
自分側から相手側又は第三者に向かう行為・ものごとなどについて,その向かう先の人物を立てて述べるもの。
- <該当語例>
伺う,申し上げる,お目に掛かる,差し上げる
お届けする,御案内する
(立てるべき人物への)お手紙,御説明謙譲語2
自分側の行為・ものごとなどを,話や文章の相手に対して丁重に述べるもの。
- <該当語例>
参る,申す,いたす,おる
拙著,小社
謙譲語は「自分の動作」に対して使います。
一例をあげると、わたしが「ブログを更新しました」と上司に報告する場合は、自分のおこなった行為に対してなので「謙譲語」の「いたす」を使って「ブログを更新いたしました」と伝えなければなりません。
これは、あえて自分の行為を相手に対して改まった述べ方で述べることで、「礼儀正しく丁寧であること」を伝えているわけですね。
3.丁寧語
言葉の語尾を、「です」、「ます」にして述べること。
使い方としては、「明日は休みだ」であれば、「明日は休みです」と言いかえるだけです。
ちなみに、過去形の場合、「~でした」、「~ました」となります。
4.美化語
「お」や「ご」をつけてものごとを美化して述べること。
使い方としては、「お料理」、「ごあいさつ」などです。
いかがでしたでしょうか。
敬語は、この4種類を組み合わせているわけです。
「尊敬語」と「謙譲語」の違いを理解しよう!
敬語の仕組みを解説しました。
次は「尊敬語」と「謙譲語」の違いをもう一度おさらいしておきましょう。
よく「敬語」で話そうとするときに、「尊敬語」と「謙譲語」のどちらを使えばいいのかわからなくなる場合があります。
たとえば、「資料を拝見してください」と「資料をご覧ください」では、どちらの「敬語」が正しいのかといった感じですね。
もちろん、正解は「尊敬語」を使った「資料をご覧ください」なのですが、この違いがわかっていないと大きな恥をかいてしまいます。
そうならないためにも、「尊敬語」と「謙譲語」はどのタイミングで使うべきなのか、ここでハッキリとさせておきましょう。
区別の仕方はとても簡単ですので、安心してください。
これだけおぼえておけば大丈夫です。
ようするに、誰の行動なのかを考えましょう。今回の場合だと「資料を見る」という行為は誰の行為なのか考えた場合、「自分」ではなく「相手」になりますよね。
「相手」の行動ということは、「尊敬語」を使わなければならないことがわかると思います。
あとは、「見る」の尊敬語は、「ご覧になる」なので、そのように述べればいいわけですね。
このことを頭に入れた上で問題を出したいと思います。
全部で2問出題しますので、「尊敬語」、「謙譲語」どちらを使って「敬語」に文章を直す必要があるのかを考えてみてください。
この問題に正解できれば、あとは英語と同じく単語をおぼえるだけです。
※Qの下にすぐ答えが出てきますので、気をつけてご覧ください。
部長は、昼ご飯食べました?
尊敬語
なぜ、尊敬語が答えかというと、「昼ご飯を食べる」のは誰の行動なのかを考えた場合、「自分」ではなく「部長」になるからです。
尊敬語に直す場合は、「食べる」を「召し上がる」に変えて「部長は、昼ご飯を召し上がりましたか?」と表現します。
先生の家に行きたいです
謙譲語
なぜ、謙譲語が答えかというと、「家に行く」のは誰の行動なのかを考えた場合、「先生」ではなく「自分」になるからです。
謙譲語に直す場合は、「行く」を「伺う」に変えて「先生のお家に伺いたいです」と表現します。
敬語一覧表
「尊敬語」と「謙譲語」の違いは理解できましたでしょうか。
違いがわかれば、あとは敬語一覧表を見ながら言葉をおぼえていくだけです。
アドバイスとして、敬語一覧表に書かれている使用例をご覧になっていただき、「相手の行動には尊敬語、自分のおこなった行動に対しては、謙譲語を使う」とはどういうことなのかをイメージしてご覧いただくとさらに効果的ですね。
「する」の敬語
尊敬語:される、なさる
謙譲語:いたす
「言う」の敬語
尊敬語:おっしゃる、言われる
謙譲語:申し上げる、申す
「行く」の敬語
尊敬語:行かれる、いらっしゃる
謙譲語:伺う、上がる、参る
「いる」の敬語
尊敬語:いらっしゃる、おいでになる
謙譲語:おります、おる
「与える」の敬語
尊敬語:くださる
謙譲語:差し上げる
「食べる」の敬語
尊敬語:召し上がる
謙譲語:いただく
「見る」の敬語
尊敬語:ご覧になる
謙譲語:拝見する
「拝見いたしました」は、謙譲語の「拝見する」と「いたす」が重なった形となり、二重敬語になってしまいますので避けましょう。
一つの語について、同じ種類の敬語を二重に使ったものを「二重敬語」という。例えば 「お読みになられる」は 「読む」を「お読みになる」と尊敬語にした上で、更に尊敬語の「……れる」を加えたもので、二重敬語である。
「もらう」の敬語
尊敬語:お受け取りになる、お受けになる
謙譲語:いただく、ちょうだいする
「聞く」の敬語
尊敬語:聞かれる、お聞きになる
謙譲語:伺う、承る、お聞きする、拝聴する
「承知いたしました」は、謙譲語の「承る」と「いたす」で重なった形となり、二重敬語でないかと思われるかもしれませんが、「承知する」は謙譲語ではありません。ただ、他のサイトによっては「承知する」は謙譲語と書かれており、どれが正しいのかわかりませんが、ひとついえることは「承知いたしました」のほうが「承知しました」より表現がきれいです。ビジネスマナーを学ぶときには、前者の言い方で学びますので、心配せずに使いましょう。
敬語は、相手に応じて使い分けしよう
「敬語の仕組み」と「使い方」について解説してきました。
あとは、実際に「敬語」を使い、経験をつんでいきましょう。
ただ、「敬語」を使うタイミングは、決めてほうがいいです。
よくあることなのですが、「敬語」を使っていると、「敬語で話すくせ」がついてしまいます。
たとえば、友達から「コンビニに行って参ります」なんて言われたら、気持ち悪くないですか?
わたしなら、距離感を感じてしまいますね。
敬語は、相手を高める言い方ではあるのですが、逆に仲が良いと距離感を与えてしまいます。
そうならないためにも、友達とは「ため口」、家族や年上の人には「丁寧語」、上司や初対面の人には「尊敬語」、「謙譲語」といったようにルール分けして使うようにしましょう。
ようするに、
最初は、敬語で話してみて、相手が「堅苦しいのはやめにしましょうよ」といえば、丁寧語レべルで話したりと臨機応変に対応するようにしましょう。
とはいいつつも、「相手を立てる」こと自体はすばらしいことなので、相手から嫌がられないかぎり、基本的には敬語を使うことをおすすめします。
最後に
「敬語」は、最初の慣れていないうちは難しいです。
ただ、「尊敬語」と「謙譲語」の違いがわかれば、苦手意識もなくなりますので、まずは「敬語の仕組み」を理解したうえで、どういう言葉を使うべきなのかを学ぶようにしてください。
あと、重要なポイントとして、敬語を使うときは、
いくら腹が立っても、ため口を使ってはいけません。
電話応対と同じく「初心」の気持ちを忘れずに相手に接しましょう。
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